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2016年 天野万利事務局長 新年挨拶2016/01/03

photo_(APO feature) New year message新年おめでとうございます。

APOの2015年は、加盟国政府、生産性本部、関連機関との緊密な協力関係により、非常に実りの多い、活気ある一年となりました。一方、APOを取り巻く事業環境に目を移しますと、2015年は変化の激しい一年でもありました。

昨年12月、第21回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP21)で地球温暖化防止の新たな枠組みとなる「パリ協定」が採択され、国際社会は全員参加による温暖化対策に動き出しました。「緑の生産性(Green Productivity: GP)」をコンセプトに、生産性向上と環境配慮の両立を支援する事業を20年以上にわたり実施してきたAPOにとって、これは力強い追い風です。本年6月にタイ・バンコクで実施予定の第10回エコプロダクツ国際展(Eco-Products International Fair)を中心に、多数の緑の生産性プロジェクトを通じ、地域全体の持続的な発展を支援してまいります。

昨年に開始した日本政府の特別拠出金による省エネルギー促進事業も、日本が培った省エネルギー技術や経験をAPO加盟国に移転する機会として高い評価を得ております。炭素依存型社会からの脱却に向け、引き続き本年も同事業を推進してまいります。

生産性向上を取り巻く技術革新に目を向けますと、2015年は「Internet of Things (モノのインターネット)」の実用が急速に広まり、農業、製造業、サービス業の生産性向上に大きなインパクトを与えはじめました。産業機器に埋め込まれた無数のセンサーから集まる大量のデータを分析し、品質と生産性を高める「製造のスマート化」や、IoT活用による「製品のサービス化」などの事例は、APOの戦略的重点分野である「イノベーション主導の生産性向上」「中小企業振興」にも大きく関わります。APOはこれら重点分野の活動、とりわけ人材育成を本年も積極的に展開してまいります。

また、近年、APO加盟国では「公共セクターの生産性」が重要テーマとして浮上しております。公共セクターの生産性は、加盟各国の産業効率や公共サービスの品質を左右する要素であり、また、同セクターは多くの国において、最大の雇用主でもあります。本テーマの取組を加速させるべく、2015年にフィリピンの生産性本部であるDevelopment Academy of the Philippinesが、公共セクターの生産性に関するAPOセンター・オブ・エクセレンス(Center of Excellence: COE)に指定されました。COEプログラムの指定としては、シンガポール生産性本部(SPRING)による経営品質、中華民国生産性本部(China Productivity Center)による緑の生産性 (GP)に続くものです。本COEを通じて、公共セクターの生産性向上に関する人材育成、プログラムの急速な拡充を図ってまいります。

これらと同時に本年は、より多くの国々に対し、APOへの加盟を働きかけてまいります。また、加盟国のより裾野の広い方々がAPOプログラムを活用できるよう、e-ラーニングやITを活用したプロジェクトも本格展開いたします。2016年は、これらの活動を通じて加盟国の生産性向上を支援し、持続可能な社会経済の発展に寄与する年にしたいと考えております。

末筆になりますが、2016年が、皆様にとって、幸多く、実り多く、より生産性の高い一年となりますように。

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