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グリーン経済促進のためのエコライフ2016/07/15

EPIF2016―緑の生産性のグローバルな促進および緑の産業革命強化を目指した、長期的かつ包括的な経済モデル構築の呼びかけで閉幕

EPIF2016展示ブースを視察するプラジン・チャントーン・タイ副首相兼空軍司令官

EPIF2016展示ブースを視察するプラジン・チャントーン・タイ副首相兼空軍司令官

今回の展示会は、まさに多様性の中の一致を示す好例でした。5万人以上が訪れた第10回エコプロダクツ国際展(EPIF2016)に向けた展示内容は多岐にわたりましたが、アジア最大規模を誇るこの環境国際展示会が目的とする、来場者に低炭素社会を作るために出来ることを考え、理解してもらい、見てもらうことに一貫していました。

EPIF2016は、アジア太平洋地域の経済において国連持続可能な開発目標を実現する方法を追求しようという強い意志をもって開幕しました。そして、緑の産業革命を強化し、グローバルに持続可能なレベルで緑の生産性(GP)を促進するような、長期にわたる包括的な経済モデルを作り出そうという呼びかけで閉幕しました。展示会では、持続可能で倫理的な消費、エコライフスタイル、気候対策、スマートグリーンシティとコミュニティの開発の必要性にも焦点が当てられました。

開会式では、プラジン・チャントーン・タイ副首相兼空軍司令官が、タイでは経済・社会の持続可能性を実現するうえで、環境に優しい産業の発達が重要であることが認識されていると述べました。また、タイ国王の「充足経済」の哲学に従い、低炭素経済・社会の実現に向けて国をあげた政策を実行することによって自国の掲げる目標を達成できるだろうと語りました。

副首相はまた、低炭素社会を作る取り組みとして、タイは2020年までにCO2排出量を6~20%削減することを目標としていると述べ、「電気自動車の普及、再生可能エネルギーの促進、道路交通削減をめざす鉄道輸送網の整備に重点をおく省エネ活動に取り組むとともに、何よりも国民の継続的な環境保護への参加を促す啓蒙活動に力を入れている」と語りました。そして「企業経営者はグローバルな課題と持続可能な開発を重要課題と認識し、環境に優しい生産システムを開発し、それによって市場の需要の変化に対応していくべきである」と述べました。

併催されたアジア環境経済会議の二日目、エコライフスタイルについてのパネルディスカッションの様子

併催されたアジア環境経済会議の二日目、エコライフスタイルについてのパネルディスカッションの様子

開会式ではさらに、ジェン・ナムチャイシリ・タイ工業連盟(FTI)会長が、EPIF2016は「24時間エコライフ」、すなわち「24時間の日常生活を通して地球を救う簡単な方法」をテーマに開催されていると説明しました。またEPIF2016は、環境と社会に対する責任と持続性の実現において、製品、サービス、イノベーション、さらにタイ産業界の可能性を紹介する場であるとし、「この展示会はビジネスの機会を作り、また環境に優しい製品とサービスに対する消費者の意識を高めるものになるだろう」と語りました。

馬田一・緑の生産性諮問委員会(GPAC)会長は、グリーン経済に貢献するGPACの役割を強調し、日本からの出展者が32にのぼったことは、環境に優しい革新的な技術の普及により将来の運用拡大を目指そうとの環境保護への姿勢が反映されていると指摘しました。天野万利・APO 事務局長は、アジア生産性機構が20年にわたり緑の生産性を唱え続けてきたことに触れ、EPIFがアジア太平洋地域をはじめ広範な地域にこの考え方を広める重要な基盤になっていると述べました。また、「経済目標の達成と環境保護は長い目で見れば相反する課題ではない」という点を強調しました。

EPIF2016は、エコイノベーション、エコプロダクツ、エコサービスのゾーンに分かれており、国内外の主要企業、政府機関、国営企業、中小企業、地方公共団体が参加しました。訪れた人たちは、自動車・輸送、建設資材、包装、食品・乳製品、コンテナ、電気機器、IT分野における最先端の技術やコンセプトを見ることができました。また、ビジネス・マッチングのほか、生活のあらゆる側面において環境の持続可能性を追求する必要性を一般の人々に理解してもらう機会にもなりました。

一つ注目を集めたのは、タイ製介護ロボット「Dinsow Mini」です。これは、一人暮らしのお年寄りの支援を主な目的として開発されたもので、スマートフォンで操作が可能というものです。その他、フルドーム3Dアニメ機器、Vターン自動ターンテーブル、環境に優しい服や繊維を扱っていたブースも来場者に人気でした。EPIFを訪れた子供たちは「エコキッズ」ゾーンで絵画やぬり絵のコンテストに参加しました。また、「エコクリップ」と題したビデオコンテストやEPIF2016賞授賞式も行われました。

EPIF 2016開催中、現地の学生たちも環境への関心の高まりに重要な役割を担いました。 

EPIF 2016開催中、現地の学生たちも環境への関心の高まりに重要な役割を担いました。

APOとFTIがタイ生産性本部と共同主催のもと、6月8日~11日にバンコク国際貿易展示場で開催したEPIF2016にはコロンビアのメデジン市など129の企業・団体が出展した一方、併催された2日間のアジア環境経済会議には国際的な専門家や国内の代表者18名が登壇し、182名が参加しました。17か国から集まった34名の各国代表者も会議に参加し、24時間エコライフによる持続可能な未来に向けた取り組みについての議論が行われました。

本記事の英語版はAPO News July-August号に掲載されています。

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