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APO、各国の生産性向上における女性の役割について討議2018/02/27

経済活動への女性の参加をサポートする政治的枠組みとアプローチを検討

女性が果たす経済成長への貢献に関する理解は進んでいるにもかかわらず、職場やビジネスにおけるジェンダー格差は、依然として世界的に取り組むべき課題です。女性の経済活動への参加を、いかに促していくか、その方策を検討するため、アジア生産性機構(APO)は2018年2月5日~7日の日程で、「女性の労働力参加と生産性向上」をテーマにしたフォーラムを東京で開催しました。フォーラムにはAPOに加盟する14か国から22名が出席しました。

3日間のフォーラムでは、生産的経済活動における女性の労働力参加(Female Labor Force Participation:FLFP)促進を目的としたAPO加盟各国での政策や、優れた事例について討議されました。本フォーラムは日本国外務省の支援のもと、職場におけるジェンダー格差、無意識の偏見を解消し、職場の平等を推進していく方法について検討することを目的としたものです。また、女性の労働力参加を促進する国の政策を実行する上で、公共及び民間セクターが果たす役割についても話し合われました。

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生産性向上を目的とする女性の労働力参加の強化は、各国が2030年までに達成を表明している、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の重要な項目のひとつです。未活用となっている女性の潜在的労働力の割合は男性のそれのおよそ2倍に及ぶという事実を背景に、2016年「G7伊勢志摩首脳宣言」でも、この内容は重要課題として盛り込まれています。

国連をはじめとする国際機関による大規模研究により、女性の能力を十分に活用していない、あるいは未活用の程度が著しい場合、国の競争力に影響を与え、将来の経済成長や安定性が損なわれることが明確に示されています。少子高齢化がもたらす将来の労働力不足が懸念されている一部のアジア諸国においては、女性の労働力参入を促す必要性は従来以上に高まっています。その一方で、職場における女性の機会均等に対する文化的・政治的偏見が蔓延し、女性たちが高収入の仕事に就きにくくしている可能性もあります。

APOでは、長年に亘り、政策立案者、政府当局者、産業界のリーダーに向けて、女性の潜在力を解き放ち、多様な能力で社会に貢献することを可能にするため、さらに包括的な政策やプログラムを実施することの重要性を発信し、女性の労働力参加を促進する努力を行ってきました。「女性の労働力参加と生産性向上に関するフォーラム」は、加盟国経済の総合的発展を目指し、女性の正規労働力への参加の強化という共通課題を掲げるAPOのイニシアチブのひとつです。

フォーラムには、藤村博之・法政大学経営大学院イノベーション・マネジメント研究科教授、J.M. ティラカ・ジャヤスンダラ(J.M. Thilaka Jayasundara)・スリランカ財務・マスメディア省副次官、ロナーリー・アスンシオン (Dr. Ronahlee Asuncion) ・フィリピン大学ディリマン校労働・産業関係学研究科研究科長、スカンラヤ・サワン (Dr. Sukanlaya Sawang) ・オーストラリア・クイーズランド工科大学スモール・ビジネス・イノベーション・アンド・ウェルビーイング准教授、大山瑞江・日本経済団体連合会政治・社会本部主幹の5名の方々を講師に迎えました。

フォーラムでは、民間企業での女性の労働力参加を促進する上で日本経済団体連合会が果たす役割、経済発展における女性の役割強化に関する、オーストラリア、日本、スリランカの政策について、出席者の理解が深まりました。また、国連の持続可能な開発目標及び2030アジェンダを踏まえ、アジア太平洋地域における、経営とリーダーシップへの女性の進出促進及び機会創生に関する現状と課題について、出席者のあいだで討議が行われました。

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