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第61回APO理事会をマニラで開催2019/04/22

APO理事、2019-2020年度修正予算を承認
次期APO事務局長にA. K. P. モクタン博士

2019年4月10日から12日にかけて、第61回APO理事会がフィリピン・マニラ市で開催されました。APOの最高意思決定機関であるAPO理事会は、19のAPO加盟国・地域から55名の代表とアドバイザーが出席したほか、国連工業開発機関(UNIDO)からオブザーバー1名が同席しました。

2018年APO年次報告を行うサンティ・カノクタナポーン・APO事務局長

2018年APO年次報告を行うサンティ・カノクタナポーン・APO事務局長

理事会における年次報告の席上で、サンティ・カノクタナポーン(Santhi Kanoktanaporn)・APO事務局長は、加盟国・地域が社会経済の発展を持続させ、現世代だけでなく将来世代の繁栄を可能にするには生産性の高度な向上が不可欠であると訴え、「今後、人工知能(AI)が世界を席巻する中でアジア生産性機構(APO)が組織として柔軟に活躍していくには、社会全体の調和に立脚した主体的アプローチによって持続可能性の問題を解決し、生産性の向上によって得られた果実を人々が平等に享受できるようにしなければならない」と強調しました。

来賓として招かれたカルロ・アレクセイ・B・ノグラレス(Karlo Alexei B. Nograles)・フィリピン国大統領府官房長官は、開会演説の中で、生産性向上を主唱・牽引するAPOの活動は称賛に値し、APO加盟国・地域はそこから大いに学びとるところがあるとし、加盟国・地域の政府に対して、それぞれの国・地域におけるNPOの再編を呼びかけました。さらに、産業界のリーダー、新分野の担い手、ステークホルダーは、ビジネスや産業の各分野において開発関連の科学や学問、モデルを最大限活用するために協働することが重要だと説きました。

また、APOが果たしてきた役割に改めて触れ、「1961年のAPO設立以来、フィリピンの国民は学び、探求し、利用できるリソースや技術を駆使して、国の産業におけるニーズを予測しながら新たなソリューションを生み出してきたが、その能力と可能性を我が国の指導者と共に希望と新しい発想に満ちた目で見守ってきたのはAPOである」と強調しました。

フィリピン国APO理事であるアドラシオン・M・ナヴァッロ(Dr. Adoracion M. Navarro)・フィリピン国国家経済開発庁地方開発局次官歓迎の辞において、APO理事会は最高意思決定機関として、APOの政策、財政、各種プログラム、加盟資格、その他の運営にかかわる議題について討議・決定にあたることを確認しました。また、本会合の開催国として、フィリピン国はAPOのビジョンとロードマップの策定および、理事会において行われる主要な決定に寄与できるものと信ずる、と述べました。

2018–2019年のAPO議長を務めたJ.J.ラスナシリ氏(J. J. Rathnasiri)は、アジア・太平洋地域は世界経済の中心となりつつあり、APO加盟国・地域は、生産性主導の成長戦略を推進することによって大きく発展できるとし、「世界経済の主軸がアジア太平洋地域へとシフトしている中、今後20年、すべてのAPO加盟国・地域は生産性をキーワードに、経済的繁栄を築く多くのチャンスに恵まれるだろう」と将来への期待を表しました。

本理事会の主要な議題は、事務局長による年次報告、2018年度財務報告および2019-2020年度の2か年修正予算の承認、第59回生産性本部代表者会議の報告でした。また、新たなセンター・オブ・エクセレンス(Centers of Excellence:COE)の設置、2021-2022年度の加盟国・地域拠出金算定基準の制定およびAPO のビジョンと戦略2025(APO Vision and Strategy 2025)の策定のための各タスクフォースの設置についても話し合われました。

第61回APO理事会

第61回APO理事会

さらに、本理事会の重要議題であった新事務局長の選任については、無記名投票方式で行うことが全会一致で可決され、この選出方式により、インドネシア政府の推薦を受けたA. K. P.モクタン博士(Dr. Achmad Kurnia Prawira Mochtan)が2019-2022年の次期APO事務局長に選出されました。モクタン博士の新事務局長就任は今年9月に予定されています。

中華民国(台湾)生産性本部による、スマートマニュファクチュアリングに関するセンター・オブ・エクセレンスの設置も本理事会にて承認されました。

閉会にあたって、サンティ事務局長は、「生産性向上・技術革新を推進する計画の立案は、開発のさまざまな段階でどの国・地域も共通して直面する課題であり、加盟国・地域政府からの協力要請は増加傾向にある。これに対応するため、APOは複数の大規模な国別プログラムを同時に運営・管理できるキャパシティを拡大することが望まれる」と指摘した上で、事務局長として加盟国・地域に貢献できたことは大変光栄であったと述べ、「主要ビジネスの変革を通じて、APOが加盟国・地域の生産性向上を促す組織として今後も活躍を続けることを願っている」と挨拶を結びました。

2019年–2020年の新APO議長に就任したパス・ロハチュン(Pasu Loharjun)博士は、閉会挨拶の中で、理事会に参加した各国代表の協力によって、すべての議題について有意義な議論ができたことに感謝し、持続可能な生産性の達成を目指して加盟国・地域が実施しているイニシアチブや政策姿勢を高く評価しました。

また、スマートマニュファクチュアリングに関する新たなセンター・オブ・エクセレンスの設置に触れ、この提案が承認されたことは非常に意義深く、このイニシアチブによって、スマートマニュファクチュアリングの実用的な知識が加盟国・地域に広まり、製造業における生産性が劇的に向上するだろうと期待を寄せました。「いずれ、各加盟国・地域にそれぞれの開発段階に応じたCOEが設置されるだろう」とロハチュン議長は新たなイニシアチブをもとにすべてのAPO加盟国・地域が独自の生産性向上に関する知見を築いていくことへの希望を示し、「ビジョンと戦略を実行に移すことが、生産性向上という我々の目的を達成するカギである」と述べ、新たなAPO ビジョンと戦略 2025の策定にあたって、加盟国・地域に協力を求めました。

第61回APO理事会出席者

第61回APO理事会出席者

 

APO事務局長による2018年APO年次報告(英文)は こちら

写真提供:フィリピン生産性本部

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