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APO視察団、日本のメンタルヘルスの取り組みを学ぶ2010/01/18

視察研修「メンタルヘルスと生産性」
(Multicountry Observational Study Mission on Mental Health and Productivity)
実施期間:2010年1月18日~1月22日
実施場所:東京
協力:財団法人 日本生産性本部

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横浜労災病院勤労者メンタルヘルスセンターで説明を受けるAPO視察団

メンタルヘルス(心の健康管理)の悪化は業務能率の低下、ミスや事故の発生など、職場の生産性に影響を与え、それは国の社会経済発展にも関わる大きな問題です。APO加盟国でもメンタルヘルスの問題は増加傾向にあることから、APOは1月18日から22日まで「メンタルヘルスと生産性」をテーマにした視察研修を日本で実施しました。同研修には加盟国11カ国から労働者の健康に携わる政府関係者、生産性本部職員、医療関係者など19名が参加し、日本の企業、労働組合、医療機関や政府によるメンタルヘルスの取り組みについて学びました。

現在APOで日本における生産性本部の役割を担っている財団法人日本生産性本部は1977年にメンタルヘルス研究所を創設し、働く人と組織のメンタルヘルス向上を目指して活動を展開しています。本視察研修では同研究所から講師を招き、日本の職場におけるメンタルヘルスの状況や同研究所が働く人の心の定期健康診断として行っているJMI健康調査と収集データの活用方法、またストレスコントロールのためのリラクセーション法などを紹介して頂きました。また、安全・健康・快適な職場づくりを目指し、企業の安全衛生活動にまい進している中央労働災害防止協会のメンタルヘルス推進センター所長・柳川行雄氏からは日本政府のメンタルヘルスに対する取り組みについての説明を受けました。

視察したのは電機連合、JFEスチール株式会社、横浜労災病院の3カ所です。電機連合では全国各地にメンタルヘルスに関する専門家のネットワークを持ち、組合員や家族からの電話相談に対応する「ハートフルセンター」のしくみ、JFEスチール株式会社では心の病気を予防するための管理職への教育や心の病による休業者の職場復帰などの対処法、横浜労災病院では各種リラクセーション機器によってリラックス状態を体感できるヒーリングリラクセーション施設を見学しました。

また、参加者は自国におけるメンタルヘルスの取り組みを発表し、各国の状況を共有しました。ほとんどの国に共通していたのは、心の病を持った人に対する偏見が強く、本人だけでなく家族もその事実を隠そうとするため、実態が見えにくいことです。参加者は今回の視察を通して、メンタルヘルスの取り組みはメンタルヘルスに対する意識を高めて社会の偏見をなくすと同時に、政府、労使、医療センターといった多角的な取り組みが重要であると認識しました。また、日本生産性本部のJMI健康調査のように、様々な関連データを収集し、要因などを分析した上で対策に結びつけるべきだとの意見も聞かれました。

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